Vanderbilt University Medical Center: Trauma Surgery

こんにちは!えなです。
今回は私の趣味全開で送らせていただきます。テンション高め。

Trauma Surgery=外傷外科は、Acute Care Surgeryという【外傷外科+外科救急+外科集中治療】を一体として取り扱う領域の一分野です。
日本ではまだまだ発展途上の分野ですが、車社会・銃合法のアメリカはまさに発祥の地。
Vanderbiltでも独立した1つの科として、Level1外傷の初期対応から病棟管理まで昼夜問わずフル稼働しています。

アメリカに行くからには!本場の!Traumaが見たい!!!!!という一心で応募した留学でしたが、悲しいことに、救急外来と外傷外科は留学生を受け入れていないと判明…
正規ローテで回るのはひとまず諦め、渡航後になんとかコネを見つけて潜入。
という作戦に切り替えました。

MICUローテ中に出会った救急レジデントに相談したところ、 外傷チームを回っている別のレジデントにつないでくれるとのこと。
Trauma見に行きたい~!と思いのたけを訴えたところ、金曜の夜が一番楽しいからぜひおいで!というアドバイス付きで快諾していただきました。え、嬉しい。


というわけで欲張りに4週間で2科経験できることになったわけです!贅沢!


駐車場にあったTrauma Teamのポスター。イメージこんな感じ、かっこよくないですか
 

★Time Schedule(夜勤)★

18時 夜回診
19時 TICUとTrauma Bayとオペ室を往復、暇なときは病棟待機
朝6時 申し送り
7時  Morning Conference(症例検討)
8時  曜日によっては外科合同カンファ、M&Mカンファ

Vanderbiltの正規ローテの学生は日勤と夜勤を1週間ずつ回ります。
私はMICUの合間だったこともあり、好き勝手に夜来たり朝来たりしていました。
MICU日勤→Trauma夜勤ではしごして、直明けに一旦MICU帰ったら朝回診になだれこみ帰れなくなって無事死亡した日もありました…ご利用は計画的に… 。


★経験できたこと★

身分があやふやだったため最初はがちがちに緊張して参加しましたが、実際始まってみると先生方はめちゃめちゃに優しく、ひとりの学生として手技のチャンスをまわしてくれました。神!!!


個人的ハイライトは、Trauma Bayでの外傷サーベイに参加させてもらえること!!!
一晩に3~10件ほど訪れる外傷搬送患者のうち、シンプルな症例が見つかると、チームメンバーの一人として学生にも役割を与えてくれます!
脈の確認、下肢での血圧測定、脱衣、身体診察、直腸診など”Trauma junior”の役割(本来、外科レジが任せてもらえる部分)を体験させてもらえました。(日本では絶対見学しかできないのに!)

Trauma Bay(重症初療室)の風景。床に書いてあるのは役割ごとの配置です。


外傷サーベイは、事前に全員に共有されているアルゴリズムに沿って、救急科・外傷外科・Paramedicの連携により行われます。
外傷外科医の指示により見事に統制がとれているおかげで混乱や無駄な動きは一切無く、患者の到着後、サーベイが終わりCT室に送られるまでの時間はわずか10分ほど。
症例数が多いからか訓練も行き届いていて、チームの動線が綺麗すぎて、見学しながらアドレナリン出っ放しでした。やばいやばい。

多発外傷や臓器損傷で、緊急オペが必要になる状態の患者さんも多く搬送されてきます。
オペ適応が付き次第先生から声をかけてもらえるのでついていくと、運が良ければ術野に入れてもらえます!!!
術野でできることは日本の学生と同じ範疇(閉創の縫合やステープラー、洗浄、吸引など)ですが、銃創患者のexploratory conversion (試験的開腹術)を間近で見れたのは感動でした。とにかくスピード感がすごい。
手術にワイルドさを求める方にはおすすめです。

病棟での処置では、縫合の手伝い、胸腔チューブ抜去、CV挿入見学などを行いました。
看護師さんにやりたいアピールすればIVも任せてくれたらしいのですが、知らなくて逃した…残念。
代わりに胸腔チューブキット組み立てのプロになりました笑

Chief residentと警備のおじさん。短い期間だったけど名残惜しい!

★Vanderbiltまとめ★

自由度の高さ。という一言で全てまとめられる気がします!!!

実習のスケジュール管理が学生に一任されている風潮があり、ローテーションの選択の幅も広いため、自分の興味のある分野を本気で学ぶ環境が整っていたと4週間を通して感じました。
一方で、現地の学生のバイタリティについていくためにはかなりの積極性を要する模様。彼らの実習への姿勢からは学ぶことが多く、MICU/外傷外科それぞれで関わりをもてたのは貴重な経験となりました。


語りたいことはたくさんありますが、実習中に飲んだコーヒーの写真でとりあえずは締めたいと思います。
Caffeniated doctors actually do greater jobs!!


0.98ドルの売店コーヒーが定番。名札見せると割引してくれる
ちょっと高いカフェの。2ドルくらい。


院内にはスタバもあります!カフェミストにペパーミントシロップがおすすめカスタム。3~4ドル





























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